主祭神「応神天皇」
応神天皇(誉田別命)
本殿中央にお祀りさせて頂いておりますのは、応神天皇(おうじんてんのう)でございます。祭神仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)の皇子で、御母は神功皇后(じんぐうこうごう)であります。応神天皇は深く内外の政治に大御心を用いられ文学を奨励し、或いは数多くの池・溝を開いて灌漑の便を図り、また大船を造り交通の道も開かれたので、当時国内はもちろん韓土との交通は頻繁になりました。これにより呉より縫工女を召されたり、蚕を養い絹を織り、また百済より博士和仁(わにふみよみひと)が論語千字文等の書物を携えて渡来し、博く諸典籍を学ばれました。このように天皇は厄除開運の御神徳と共に、我国の文教の祖、殖産興業の守護神として崇められました。御陵は恵我藻伏岡といい、大阪府藤井寺誉田にございます。
応神天皇は歴史的に最初の天皇とされる考えがあり、その治世は学問的にも日本の歴史時代の始まりと言われています。実は「応神」とは死後の諡号(贈り名)で、通称として使われていますが、祭神名の多くは生前の名である誉田別命(ほんだわけのみこと)で祀られております。また、八幡さま(やはたのかみ)とも呼ばれております。
応神天皇の御利益
中世以降、八幡信仰は発祥地の宇佐八幡宮(大分県)、石清水八幡宮(京都府)、源頼朝が創祀した拡大発展拠点の鶴岡八幡宮の三社を核として全国に広がりました。武家の棟梁・源氏の守護神となったことで、各地の武士層から庶民へ浸透していきました。
応神天皇は戦前までは武神として崇められていました。戦後から平和観念が浸透していくなかで、教育や縁結びなど日常生活に根ざした諸願成就の神へと変化していきました。
◆御利益:国家鎮護・殖産産業・家運隆昌・成功勝利・教育・交通安全・悪病災難除け・子孫繁栄
◆神使:鳩(ハト)